消化力を高める最も滋養に満ちた油「ギー」の作り方(無塩バターから)

「ギー」って知っていますか? 最近ではテレビでも取り上げられるようにり、認知度が上がってきましたね。

シリコンバレー式 自分を変える最強の食事」という本に書かれているバターコーヒーダイエットから「ギー」は広まっていったようです。

輸入食品を置いているスーパーなどでも、グラスフェッドバターから作られた「ギー」を見かけるようになりました。

その「ギー」を私が知ったのは、もう25年も前のことです。ダイエットにいいということでアーユルヴェーダに興味を持ったのがきっかけでした。

アーユルヴェーダは実践するには少々難しく、食事法などは何度挑戦しても途中で挫折してばかりですが、アーユルヴェーダで推奨している「ギー」と毎朝の舌磨き(タングスクレーパー↓)だけは私の生活に定着しています。

そんな「ギー」ですが、自分で作ることが出来ます。

自分で作る時はグラスフェッドバターは手に入りにくいので、一般に買える無塩バターで大丈夫です。作る時に、カゼインや乳糖と一緒に不純物も除去できます。

市販品のギーは高いので、自分で手作りしましょう。

「ギー」とは?

インドを中心とした南アジアで古くから作られている、無塩バターを精製し蛋白質と水分を取り除いた純粋な油のこと。

インド伝承医学のアーユルヴェーダでは、「ギー」はすべての油脂類の中で「最も滋養に満ちている油」と言われ、消化力を高める効果があるとされています。

また「ギー」はカゼイン等が除去されているので、乳糖不耐症の人でも使うことができます。純粋な油なので酸化しにくく、長期保存ができます。

食用以外でも、マッサージ・オイルや外用薬としても使われます。

アーユルヴェーダでは、「ギー」はこころとからだの毒出し力をサポートし、オージャス(免疫力を高める生命エネルギー)を与えてくれるともいわれます。

「ギー」のレシピ

◆ 用意するもの

  • 無塩バター(私は毎回上記バター450gを使用)
  • 鍋(ステンレス製かホーロー製、アルミ製はNG)
  • あくをすくうスプーン
  • 油こし紙(キッチンペーパーやコーヒーフィルターでも代用できますが、漉す速度がかなり遅いです)
  • こしザル(私は味噌こし器を使っています)
  • 保存用耐熱ガラス容器(ジャムの空き瓶などを煮沸消毒したもの)

◆ 作り方

1)無塩バターを鍋に入れて中火にかけます。

2)しばらくするとバターが溶けて液体になり、表面に白い泡状(クリーム状)のものが浮いてきます。この状態(泡の浮き始め)↓になったら弱火にします。

3)かき混ぜないようにして、表面に浮いてきた白い泡(クリーム状)をスプーンですくい取ります。

4)油の色が透き通って黄金色になり↓、鍋の底が焦げ付き始めたら火を止めます。ここまでバターの量や鍋の大きさにもよりますが約20~30分位。(この後油こし紙で漉すので、多少泡が残っていても大丈夫です。)

5)油が冷めきらないうちに(寒い冬などは冷めるまで待つと固まってきます)、油こし紙でこして、煮沸消毒したガラスの容器に入れます。出来上がりの量は約350ml位。(※ 下記写真のブラックペッパーはガラス容器の大きさを比較するために置いたものです。)

6)出来上がったギーは、常温の冷暗所で保存します。(気温が高いと液体のままで、気温が低いと固まります)大体3ヶ月~半年を目安に使い切るようにします。

「ギー」の使い方

基本はバターを使う料理の、バターの代わりに「ギー」は使えます。ほうれん草やキノコ炒め、卵料理によく合います。

バターコーヒーのように、スープにティースプーン1杯垂らしてもおいしいです。

またバターよりが香りが高いので、パンに「ギー」を塗って食べると、その香りでなんとも言えない幸せな気分になります。

ぜひ、試してみてください。