食物繊維ビタミン豊富なライ麦入りプチパン(一次発酵までホームベーカリー)

私は全粒粉入りパンと並んで、ライ麦入りパンもよく焼きます。ライ麦3割入りのパンです。ライ麦を3割入れるというのは、割合をいろいろ試してこの割合に落ち着きました。

ライ麦を入れると生地がベタつくので割合が多ければ多いほど成形しづらくなります。それから、ライ麦特有の酸味も増すので、3割入り位がライ麦の酸味と旨味のバランス的に私好みかな、と思っています。

ライ麦を入れたパンは小麦粉100%のパンより味に深みがでますし、それに体にも良さそうということで、これまであまり深く考えることなく焼いてきましたが、ライ麦について改めて調べてみると、もっと張り切って焼きたくなるようないろいろうれしい特徴が…。

◆ ライ麦とは?

ライ麦は、小アジアの原産で、別名クロムギ(黒麦)といい、寒冷な気候や痩せた土壌などの劣悪な環境に耐性があり、主にコムギの栽培に不適な東欧および北欧の寒冷地において栽培されています。日本には明治初期に導入されました。

実を製粉してパンを作るほか、麦芽はウォッカやビールの原料、穂にできる麦角(ばっかく)は薬としても利用されています。ライ麦を使ったパンは、色が黒くなり「黒パン」と呼ばれています。

ライ麦の特徴

❏ 食物繊維が豊富に含まれている。しかも不溶性食物繊維と水溶性食物繊維がバランスよく含まれているので便通にも効果があるとされている。

❏ ビタミン・ミネラルが豊富で栄養価が高い。

  • ビタミンでは特にビタミンB1が多く含まれており、ビタミンB1には糖質の代謝を促進する働きや疲労物質を分解する働きがある
  • ミネラルではマグネシウム、鉄、リン、亜鉛、銅などが多く含まれている。

ライ麦100%のパンは、GI値その食品が体内で糖に変わり血糖値が上昇するスピードを計ったもの)が他のパンに比べて55と低い

このようにライ麦を使ったパンは、美容と健康に良さそうですね!

◆ ライ麦3割のプチパンレシピ

材料:6個分

※ インスタントドライイーストの代わりにとかち野酵母を使っています。

材 料 ベーカーズ%
(粉250gに対して)
予備発酵用ぬるま湯(約40℃) 40g 先に準備する
予備発酵用砂糖 2g 先に準備する
予備発酵タイプとかち野酵母 4g 先に準備する
国産強力粉(春よ恋) 175g 70%
北海道産ライ麦全粒粉 75g 30%
砂糖 5g 2%
3.7g 約1.6%
(予備発酵用のぬるま湯を含まず)
(室温が25℃以上:水温5℃
 室温が10℃以下:水温20℃)
105g 58%
(予備発酵用ぬるま湯と合わせると145g)

◆ 作り方(一次発酵まではHBで)

1)最初にとかち野酵母を予備発酵させます。(10分〜15分)

  【とかち野酵母の予備発酵の手順

  1. 35~40℃に調整したぬるま湯に砂糖を加え溶かします。
    (私は500wの電子レンジで10~20秒ほど加熱してぬるま湯を作っています。)
    ※保温し続ける必要はありません。
  2. とかち野酵母をダマにならないようにパラパラと加えます。1ヵ所に固めないのがポイント。
  3. ゆるやかに良くかきまぜます(ダマになっていなければかき混ぜなくてもOK)。酵母の粒は少し残っても構いません。
  4. 5分くらいで元気に泡立ち始めます。10分〜15分で発酵完了です。

2)予備発酵させている間に材料を揃えます。(私は0.1gまで計れるタニタのデジタル計量器を使っています。)

3)とかち野酵母の予備発酵が終わったら、ホームベーカリーのパンケースに羽を取り付け
 ① 水と予備発酵させたとかち野酵母を入れます
 ② 強力粉,全粒粉,砂糖,塩を入れます

4)パンケースをホームベーカリー本体にセットし、生地づくりコースでスタートボタンを押します(一次発酵まで)

5)分割します。一次発酵まで終わった生地を、分量外の強力粉を振った台に取り出し6等分(約70gずつ)に切り分けます。

ライ麦粉の性質として生地がベタつくので、表面にも打ち粉を多めに振って分割します。

6)丸く成形します。手粉をつけて、生地を半分にたたみ、とじ目を上にしたらさらに半分にたたみます。表面が丸くなるようにととのえ、端をつまんでしっかりとくっつけます。

7)二次発酵させます。オーブンシートを敷いた天板に並べ、オーブンの発酵機能40度で約2倍に膨らむまで発酵させます。室温で二次発酵させる場合は、天板ごと大きめのポリ袋(45L位)に入れ、空気を入れて口を結び置きます。

8)230℃でオーブンの予熱を始めます。

9)クープを入れます。生地の上から強力粉を振り、クープを入れます。

10)焼成。230℃で13~15分焼きます。ライ麦パンはしっかり焼いた方がおいしいです。それぞれのオーブンによって焼け具合が違うと思いますので、温度や時間は調整してください。