私は、全粒粉入りのパンが好きで、自分で焼く食パンはほぼ全粒粉入りです。
食は少しでも健康にいいものを、と思って取り入れているというところもありますが、全粒粉が入ると香りが良くなり、小麦本来のコクのある深い味になるので好きなんです。
◆ そもそも全粒粉って?
全粒粉「ぜんりゅうふん」と読みます。グラハム粉と呼ばれることもあります。
小麦は「胚乳」「胚芽」「外皮(ふすま)」で出来ていますが、全粒粉はこの小麦を丸ごと挽いた粉です。通常の小麦粉は、「胚乳」だけを粉にしたものです。
「外皮(ふすま)」にはミネラルや食物繊維が、「胚芽」にはミネラル、ビタミンB群、食物繊維が豊富に含まれており、これらを含む全粒粉は、栄養価が高く独特の風味と食感を持ちます。
また胚芽に含まれる油の影響で、通常の小麦粉に比べるとグルテンが形成されにくいため膨らみにくくなります。同じく胚芽に含まれる油の関係で、通常の小麦粉よりも保存性が悪くなります。
◆ 全粒粉を入れた食パンは何割までがおいしい?
私の使っているホームベーカリー(siroca SHB-612)のレシピには全粒粉5割(50%)のレシピがあり、コースも全粒粉コースという独立したコースがあります。
最初、私の好きな全粒粉が5割も入った食パンが焼けると喜んだのですが、実際レシピ通りに焼いてみると焼きたてはおいしいのですが、トーストするとバリバリの食感でどうもイマイチなんです。
ホームベーカリーで焼くパンは総じて固くなりやすい(老化が早い)のですが、全粒粉を入れると特に固くなりやすい気がします。
同じ全粒粉5割のレシピで、プチパンにしてオーブンで焼くと中はしっとりもっちりのおいしいパンになるのに…
そこで私は、ホームベーカリーで焼くおいしい全粒粉食パンの割合を求めて、4割、3割、2割、1割と配合を変えて焼き比べてみました。
全粒粉4割だとまだバリバリ。3割は多少バリバリ感が減った感じ。2割になるとバリバリ感は気にならない程度。1割だと強力粉100%とあまり変わらない感じで今度は味が物足りない感じ。
という訳で、私的には全粒粉食パンを焼く時の全粒粉の割合は2割がちょうどいい、という結論になりました。
全粒粉も強力粉と同じ、国産の全粒粉(春よ恋)の石臼挽きを使っています。
◆ 全粒粉2割入り食パンレシピ
材料:1斤分
※ インスタントドライイーストの代わりにとかち野酵母を使っています。
(インスタントドライイーストを使う場合は3gで水は170g)
材 料 | 量 | ベーカーズ% (粉250gに対して) |
予備発酵用ぬるま湯(約40℃) | 50g | 先に準備する |
予備発酵用砂糖 | 2.5g | 先に準備する |
予備発酵タイプとかち野酵母 | 5g | 先に準備する |
国産強力粉(春よ恋) | 200g | 80% |
国産強力全粒粉(春よ恋) | 50g | 20% |
砂糖 | 18g | 7.2% |
塩 | 4g | 1.6% |
無塩バター | 17g | 6.8% |
スキムミルク | 6g | 2.4% |
水(予備発酵用のぬるま湯を含まず) (室温が25℃以上:水温5℃ 室温が10℃以下:水温20℃) |
120g | 68% (予備発酵用ぬるま湯と 合わせた170gの%) |
作り方
1)最初にとかち野酵母を予備発酵させます。(10分〜15分)
【とかち野酵母の予備発酵の手順】(詳しくはこちら)
- 35~40℃に調整したぬるま湯に砂糖を加え溶かします。
(私は500wの電子レンジで20秒ほど加熱してぬるま湯を作っています。)
※保温し続ける必要はありません。 - とかち野酵母をダマにならないようにパラパラと加えます。1ヵ所に固めないのがポイント。
- ゆるやかに良くかきまぜます(ダマになっていなければかき混ぜなくてもOK)。酵母の粒は少し残っても構いません。
- 5分くらいで元気に泡立ち始めます。10分〜15分で発酵完了です。
2)予備発酵させている間に材料を揃え計ります。(私は0.1gまで計れるタニタのデジタル計量器を使っています。)
3)とかち野酵母の予備発酵が終わったら、ホームベーカリーのパンケースに羽を取り付け
① 水と予備発酵させたとかち野酵母を入れます。
② 強力粉,全粒粉,砂糖,塩,無塩バター,スキムミルクを入れます。
4)パンケースをホームベーカリー本体にセットし、スタートボタンを押します。
他にもホームベーカリーでいろいろ焼いています。
その他のホームベーカリー食パンレシピはこちら。