全粒粉入り【湯種食パン】ホームベーカリーでもっちり美味しい

遅ればせながら、今回初めて「湯種パン」を焼きました。

スーパーなどで売っている大手パンメーカーの食パンの袋に「湯種」や「湯種製法」と書かれている食パンのことはずいぶん前から知っていましたが、私自身、去年からまた復活した趣味のパン作りでは「湯種パン」は焼いたことがありませんでした。

今回、湯種パンを焼くにあたっていろいろ調べてみると、今は一般の方でもいろんな製法のパン作りを楽しんでいるんですね。湯種パンも人気みたいで、ストレート法しか知らなかった私は、本当に驚きです。

この「湯種パン」、「発酵種法」と少し似ていますが、種生地を発酵させない分、取り扱いが楽でいいですね。

焼き上がりはしっとりもっちりで小麦の甘みが感じられ、ストレート法よりおいしいと思いました。

また、冷凍したものをトーストしても、全粒粉が入っているにもかかわらず、もっちり感はそのままでおいしさも損なわれていませんでした。

パンの製法には、ストレート法や発酵種法など、いろんな製法がありますが、今回は発酵種法で黒ごまカンパーニュを焼いてみました。 「発酵種法...

湯種パンとは

湯種(ゆだね)は、小麦粉を熱湯でこねて、小麦粉中の澱粉を糊化させたもので、「湯種パンの素」ともいう。それをもとにパンを作る製法が「湯種製パン法」で、作られたパンが「湯種パン」という。湯種パンの特徴はもっちりした食感で、独特のうまみがあり、老化が遅くて、美味しい状態が長い。
引用:wikipediaより

◆ 湯種パンの特徴

  • 小麦の甘みを味わうシンプルな配合に適した製法
  • 熱湯で小麦粉を熱処理してあるので、消化の良いパンになる
  • 熱湯でこねて小麦粉の澱粉を糊化させてあるので、ボリュームは出にくい
  • 小麦本来の甘みが感じられる
  • もちもちとした食感
  • 老化が遅い(日持ちがいい,固くなるのが遅い)

全粒粉湯種食パンレシピ

◆ 材料:1斤分

※ インスタントドライイーストの代わりにとかち野酵母を使っています。
 (インスタントドライイーストを使う場合は3g、本ごね用の水は110g)

材 料 ベーカーズ%
(粉250gに対して)
★強力粉(湯種用) 100g 40%
★塩(湯種用) 4.5g 約1.7%
★熱湯(湯種用) 80g  
予備発酵用ぬるま湯(約40℃) 40g 先に準備する
予備発酵用砂糖 2g 先に準備する
予備発酵タイプとかち野酵母 4g 先に準備する
強力粉(とみざわからの贈り物1CW) 100g 40%
強力全粒粉(キタノカオリ) 50g 20%
スキムミルク 6g 約2%
砂糖 17g 約7%
無塩バター 15g 6%
(予備発酵用のぬるま湯を含まず)
(室温が25℃以上:水温5℃
 室温が10℃以下:水温20℃)
70g 76%
(熱湯+予備発酵用ぬるま
湯も含めた190gの%)

◆ 作り方

前日に「湯種」を仕込む

① ボウルに強力粉と塩を入れ、ホイッパーで軽く混ぜておきます。
② そこへ熱湯(よく沸騰させた)を注ぎ入れ、菜箸やヘラで手早く混ぜます。

③ 手でひとまとめにし(なめらかになるまでこねなくてもOK)、ラップで包み、冷蔵庫で一晩(8時間以上)寝かせます。

④ 本ごねを行う時は、1時間程前に冷蔵庫から出し常温に戻しておきます。(急ぐ場合は、電子レンジ600Wで20秒程チンして室温程度に戻してください。)

本ごね

1)最初にとかち野酵母を予備発酵させます。(10分〜15分)
  (インスタントドライイーストを使う場合は省略)

 【とかち野酵母の予備発酵の手順(詳しくはこちら

  1. 35~40℃に調整したぬるま湯に砂糖を加え溶かします。
    (私は500wの電子レンジで20秒ほど加熱してぬるま湯を作っています。)
    ※保温し続ける必要はありません。
  2. とかち野酵母をダマにならないようにパラパラと加えます。1ヵ所に固めないのがポイント。
  3. ゆるやかに良くかきまぜます(ダマになっていなければかき混ぜなくてもOK)。酵母の粒は少し残っても構いません。
  4. 5分くらいで元気に泡立ち始めます。10分〜15分で発酵完了です。

2)予備発酵させている間に材料を揃え計ります。

3)とかち野酵母の予備発酵が終わったら、ホームベーカリーの取り扱い説明書に従って材料を入れます。

① 湯種以外の全ての材料(水と予備発酵させたとかち野酵母、強力粉,全粒粉,スキムミルク,砂糖,無塩バター)を入れます。

② 最後に常温に戻した湯種をちぎって入れます。

4)パンケースをホームベーカリー本体にセットし、スタートボタンを押します。

ホームベーカリーで焼くパンは耳が固くなりがちですが、この「湯種食パン」は特に焼き色が早めに付く気がしますので、焼き上がりより10分~8分前強制終了して取り出した方が耳が固くならずに済みます。

全粒粉湯種食パンの感想

湯種パン、こんなにおいしいとは思いませんでした。もっと早く作れば良かった。

特に感動したのは、小麦の甘みが強く感じられることと、もっちり感です。焼いている時から、いつもより香り(甘い香り)が強い気がしました。(とかち野酵母の場合特に)

全粒粉が入っていても、冷凍したものをトーストしてももっちり感とおいしさはそのままで、冷凍して食べる私にはうれしい限りです。

今まで私の定番は、ストレート法で焼く「全粒粉2割入り食パン」でしたが、今度からはこの「湯種」を入れた「全粒粉湯種食パン」を定番にします。

前日に湯種を作るひと手間がいりますが、発酵種よりは楽なので、ホームベーカリーで手軽においしいパンを焼くには最適の製法だと思いました。

全粒粉を全て強力粉にして、他の材料はそのままの配合で普通の食パンも焼くことができます。ぜひ試してみてください。

他にもホームベーカリーでいろいろ焼いています。
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